家庭薬の昔 日々進歩する家庭薬の昔をお伝えします!

看板・マークの由来

株式会社 龍角散
マークの画像

当社の紋章は、わが国近代医学の巨峰・緒方洪庵の曾孫で、当代の碩学として知られた故緒方富雄博士の考案によるものです(1963年)。龍角散という名は、目で見ても耳で聞いても東洋的な感覚を誘いますが、かねがね社の近代化を念願していたのでそれを紋章の図柄で実現しようと考えました。まず考えたのは、西洋の紋章の形式を採用すること。西洋の紋章には、昔から長い伝統から生まれた作法、約束があります。これに従わなければならぬというわけでもないが、従ったほうが効果的なことが多い。 龍角散から連想するのは「龍」。この「龍」を使うことに決め、参考のためにこれまでの龍の模様を一応調べてみたところ、紋章のような小さい場所におさめて効果をあげるのに適当なものが見つかりません。あれこれ考えているうちに、「龍」という漢字そのものが象形文字であり、これをさらに象形化してみてはどうかと考えました。この文字の象形化の過程を調べていくうちに、この文字のツクリ(右半分)に焦点があってきて、これを何十回、何百回と書いているうちに図案の原形がまとまりました。その段階でこれを横に倒して、三つを上中下に並べました。このように同じものを上下に三つ並べるのは西洋紋章の手法で、なかなか効果的でした。こうして基本形ができたところで線の効果を整え、点をあしらってできたのが今の紋章です。