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家庭薬ロングセラー物語

恵命我神散発売開始年:1933(昭和8)年企業ロゴ

痛むところに 奥田家下呂膏
屋久島の自然が育んだ、生薬“ガシュツ”が主成分の胃腸薬。
商品の歴史と説明

『恵命我神散』の誕生から現在に至る経緯

『恵命我神散』は鹿児島県屋久島・種子島に古くから民間伝承薬として伝わる、薬草ガジュツを利用して製造された胃腸薬です。屋久島で生まれ育ち、ガジュツの効能を熟知している柴 昌範(恵命堂初代社長)が、関係者の協力のもとに屋久島の薬草ガジュツを主薬とする胃腸薬『恵命我神散』の研究開発に着手しました。やがて昭和8年に製造販売の承認を取得し、鹿児島で事業を開始。昭和12年には東京の銀座に本舗を構え、全国への普及販売のための礎を築きました。その後、当時の海軍省への納入が許可され、昭和17年には海軍の指定薬となり、製造された恵命我神散の全製品が海軍に納入され、海軍には欠かすことのできない薬品になりました。戦後は再び民間への供給が開始され、熱心な普及活動が実り、愛用者数も順調に増えて販売を伸ばしていきました。

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昭和60年に厚生省(現厚生労働省)の指示による医薬品再評価の実施に伴い、多くの医薬品の有効性や安全性などが現代医学・薬学の観点から再検討されました。恵命我神散も大学病院を含め複数の医療施設で、胃腸疾患に関する臨床成績の検討、基礎試験による薬理作用の科学的な解明、安全性を評価するための種々の毒性試験等が検討されました。その結果、有効性と安全性が現代医学・薬学の見地からも水準をみたしていることが証明されたことで、より一層評価が高まり、この時に新たな用法・用量が設定され、現在に至っています。現在は屋久島に製薬工場、熊本県人吉に配送センタ-、全国の営業の拠点として東京、大阪、名古屋、福岡、仙台の各支店を設け、安定供給が可能な体制を整えています。

恵命我神散の名前の由来

恵命我神散の開発が進められていた当時は、決して医薬品の豊富な時代ではありませんでした。当時鹿児島市内で開業していた最上 宏医師(種子島出身で後に種子島西之表市長)が恵命我神散の開発のために臨床効果を検討している時に、「効能神の如し」と感じるほどに高い治療効果が得られたことが、商品名として恵命我神散と命名される要因になりました。

屋久島・種子島産の薬草ガジュツ

ガジュツはインド、ヒマラヤ原産のショウガ科、クルクマ属の多年草です。霜に弱いため、日本では温暖な亜熱帯性気候の沖縄から屋久島・種子島付近に、産地が限定されます。ガジュツの栽培が盛んであった江戸時代、薩摩藩の支藩種子島家では、「莪朮締方(がじゅつしまりかた)横目(よこめ)」なる役人の下、厳しい取り締まりが行われていたことが、種子島家700年の歴史を記した、「種子島家譜」に記録されています。日本、インド、中国でも大変古くから医薬品として使用されてきた歴史的な経緯があり、日本薬局方にも明治39年の第三改正から収載され現在に至っています。最近の研究では屋久島・種子島産ガジュツは中国産や台湾産のガジュツと比較して、精油成分(セスキテルペン)の含有率や構成比率で異なった特徴を有し、多彩な薬理作用が証明されています。

恵命我神散

恵命我神散は健胃作用に優れ、消化管周囲の血流を高め、胃腸の調子を整える働きをもっています。荒れた胃粘膜下の血流も高めるため、粘膜保護作用と修復作用にも優れ、抗炎症作用のある精油成分が炎症症状の改善に期待できます。添加物も全て植物由来のウコン末、ショウキョウ末、結晶セルロ-ス(樹木から抽出した食物繊維素)を使用しています。本剤は消化管周囲の血流状態を整えながら、胃腸の機能低下を改善するユニ-クな胃腸薬です。

原料の確保と品質の確保

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恵命我神散の原料として使用しているガジュツは、屋久島・種子島産のみに限定しています。しかし、大型台風の飛来が多い屋久島・種子島では、収穫量も自然条件に大きく左右されるなどのリスクがあり、原料の安定確保と均一な品質の確保は、将来を視野に入れた場合に、恵命堂にとって大きな課題となっています。この課題をクリアするために、島内に自社の研究用栽培圃場を確保し、高品質のガジュツが安定して収穫できるように、ガジュツ栽培に関する独自のノウハウを蓄積しています。
専属の契約農家との栽培にもこの経験を生かし、自社栽培場と同一の栽培基準を設け、社員が管理指導を徹底することで、高品質のガジュツを確保するシステムを構築し、安定的な供給を可能にしています。さらに恵命我神散の品質維持と安定供給を目指して、原料の供給から製品の製造・販売までを一貫体制の下で実施しています。

セルフメディケ-ションへの貢献

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急速に進む高齢化の問題を抱える日本にとって、セルフメディケ-ションへの対応は、ますます重要となってくるものと考えられます。恵命堂はセルフメディケ-ションの実践において、恵命我神散が胃腸の健康を介して、愛用者の健康の維持に貢献できることを切に祈っています。今後も健康を願う人々のご期待に応えられるよう努力してまいります。

商品紹介

商品の特徴

  • ガジュツは世界遺産で知られる屋久島や種子島の自然が育てた優れた生薬です。
  • ガジュツは地元農家との契約栽培で一貫生産しています。
  • 恵命我神散は、屋久島・種子島産の生薬ガジュツが主成分(83%)の、からだにやさしい胃腸薬です。
  • ガジュツ独特の芳香と苦味が胃の働きを高め、さらに消化を助けます。
  • バランスよく配合された生薬の芳香が、二日酔いによるむかつきなどの不快感を和らげます。
第2類医薬品 恵命我神散 ※パッケージは変更する場合がございます。
第2類医薬品 恵命我神散 ※パッケージは変更する場合がございます。
商品詳細(一例)恵命我神散
効能・効果食欲不振(食欲減退)、胃部・腹部膨満感、消化不良、胃弱、食べ過ぎ(過食)、飲み過ぎ(過飲)、胸やけ、もたれ(胃もたれ)、胸つかえ、はきけ(むかつき、胃のむかつき、二日酔・悪酔のむかつき、嘔気、悪心)、嘔吐
用法・用量次の量を水又は白湯で服用してください。1日4回食後及び就寝前に服用する。1日5~6回服用しても差し支えないが、この場合には約4時間の間隔をおいて服用する。11歳以上15歳未満:恵命我神散(徳用)添付スプーン 2g、恵命我神散S(分包) 2/3包7歳以上11歳未満:恵命我神散(徳用)添付スプーン 1.5g、恵命我神散S(分包) 1/2包3歳以上7歳未満:恵命我神散(徳用)添付スプーン 1g、恵命我神散S(分包) 1/3包3歳未満 服用しないこと※恵命我神散Sは携帯に便利な大人1回量3gを一包とした製品です。
成分・分量
  • (1包3g中)
  • ガシュツ末:2,500mg
  • 真昆布末:100mg
商品構成
  • 恵命我神散(散剤)/
  • 徳用(400g)、分包(120包)、分包(40包)、分包(20包)
  • 恵命我神散(細粒)/
  • 分包(120包)、分包(60包)、分包(20包)

株式会社老舗恵命堂の工場見学もぜひご覧ください。
株式会社老舗恵命堂の工場見学もぜひご覧ください。

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